「事業承継」で検索すると、GoogleでもYahoo!でも、M&Aやら後継者探し、もしくは相続のお話ばかりが目につきます。
しかし、本当に大事なことは、「経営」を引き継ぐことです。後継者や他社に、いままでの理念や相手先との関係を考慮し、適切に経営を引き継ぎ、継続して会社を運営・発展させられるか、です。
事業承継には大きく3つの承継があります。
1つ目は、資産や権利の承継。
これは、いわゆる相続です。もちろん、権利を承継することで経営の自由度が左右されるので、単なる相続とは異なります。節税のための保険や、不動産登記関係もここで扱います。税理士、弁護士、司法書士、行政書士や保険代理店など、多くの事業者がここでビジネスを行っています。
2つ目は、経営の承継。
これは文字通り、会社全体の状況を踏まえた計画変更や将来に向けた投資など、経営者として判断し、実行することそのものです。後継者や買収する側にとって、どうなるかわからない、一番不安な部分でもあり、事業承継において一番重要な部分でもあります。いかに実現可能性の高い計画をたて、リスクを減らし、トライ&エラーできる体制を作るかが重要です。
3つ目は、依存技術の承継。
これは、社長に依存していた技術や人脈などを会社に残すことです。必ずしも後継者が承継する必要はなく、ロボットやシステムに置き換えたり、社長以外の誰かが承継したり、承継が不要な状態にする(捨てる)という選択でも構いません。いままで社長依存になっていたということは、いままで誰にも任せられなかったということであり、他の2つの承継に比べ非常に難易度の高い承継になります。
実際に承継をするためには、上記の承継を計画的に行う必要があります。
「突然の事業承継」に備え、”計画だけ”は事前に立てることを強くお勧め致します。